試乗記4 MAZDA 3
はじめに<Introduction>
ご無沙汰しております。
今回はマツダのMAZDA3 15Sをご紹介したいと思います。
スペック<Spec>
15S(エントリーモデル)
車両価格 2,288,000円
外装<Exterior>
このクルマを語る上で欠かせないのが外装デザインでしょう。デビュー当時からこのシンプルな新世代のマツダのデザイン(魂動デザイン)は大きな話題を呼びました。競合メーカーが市場のニーズに合わせて「高級=大きなグリル、メッキパーツ、迫力のあるエクステリア」で売り上げを伸ばしていく中、マツダは敢えて引き算の美学をベースにこのクルマを仕上げました。メッキの使用は必要最低限にとどめ、機能のないエアインテークやエアロパーツは付けずに機能美を追求しました。また、プレスラインをボディーサイドに一切入れず、面の抑揚だけで車体の立体感やかたまり感を表現しました。この挑戦的なエクステリアデザインはクルマ好きの間で瞬く間に支持され、マツダのデザインは今でも根強い人気を誇っています。
ここからは写真を交えながら外装の詳細について説明していきます。
まずこのクルマを受け取ってすぐに感じたことは、ディープクリスタルブルーマイカとシルバーのウィンドウメッキモールの組み合わせはとても高級感があるということです。あいにくの天気で日陰でクルマを見ることが多かったですが、ディープクリスタルブルーマイカは深みのある紺色となっており、落ち着きがありながらも存在感がある非常に印象の良い色でした。どんな年齢層の方にも似合う色だと思いましたし、車格をワンランク上げてくれる上質な外装色ですので、街では見かけない珍しい色ですが是非おすすめしたい色です。
フロントのグリルがシルバーのメッキではなくダークメッキになっていたり、車両の随所に黒色の加飾がついていたりして、全体が引き締まって見えました。外装の黒い部分には無塗装樹脂のパーツが一つも使われていなく、どれも高級感があるピアノブラックになっているのも価格を考えると素晴らしいところです。
このクルマのリアが好きだという方も多いでしょう。ツルっとした丸みのあるボディーに丸目4灯のライトの組み合わせがとてもかっこいいですよね。私も実車を間近で見て、改めてそのデザイン性の高さに驚かされました。Cピラー(後席ドアとリアウィンドウの間の部分)からリアフェンダーにかけてはプレスラインが一つも入っていないながらもボディーにうまく抑揚をつけてあり、妖艶な後ろ姿をしています。エクステリアデザインだけで欲しくなってしまう方も多いかもしれませんね!
内装<Interior>
続いてインテリアを見ていきましょう。まずはステアリングです。試乗した15sは、上級グレードに付くサテン調のリングがステアリングのホーン部分にないのですが、それでもスイッチのシルバー加飾やステアリング前体のデザイン、レザーの質感などをトータルで見ると、このクラスのクルマでは最高レベルの質感とかっこよさを持っていると思います。ライバルのトヨタのカローラも走りがあれほど素晴らしいのですから、ステアリングもこのくらいの質感を期待したいところです。(材質を上げるというよりも色遣いやデザインで高級に見える工夫がほしいですね。)
水平基調のダッシュボードはボタンを下半分に集約することでスッキリとした印象です。運転席用のエアコンもメーターと一体化することで内装をシンプルにすることに貢献しています。助手席用のエアコンも真ん中のソフトパッドに穴を開けるように配置するのではなく、その下に隠すように配置することでスッキリとしたデザインに仕立てています。
エアコンやハザードのスイッチは真ん中に集約されているため探さずに済みます。エアコンの温度と風量調節はダイヤルで調節出来、操作しやすいです。試乗したクルマは15Sという最廉価グレードにも関わらず、センターのレザー調のソフトパッドにはステッチがついているうえに、その上のダッシュボードも柔らかい素材になっていて質感がとても高いです。
次のページでは内装紹介の続きとドライブフィーリング、使い勝手、このクルマの総評をご紹介します!